2012年1月23日 (月)

知的財産権活用フォーラムに行って参りました

今日、お台場で開かれた「国際知的財産権活用フォーラム2012」に行って参りました。 昨年のとは模様替えしてました。 と言うのは、前月(と言ってももう去年)の12月6日には北京で開催し、次がこの1月23日東京・お台場で、3つ目が来月2月22日にバンコクだそうです。 そういう意味の模様替えでした。 興味がある方は「INPIT」でググッてみて下さい。

韓国のS電子が有機ELで日本企業を出し抜いた経緯が良くわかりました。 日本企業の1社も技術の受け皿にならなかった。 ただ、このライセンスは専用実施権ではなく通常実施権だという事です。 研究者いわく、“研究ってのはロック・クライミングみたいなもので、頂上に立ってみると自分が登ってきたルートがベストじゃなくて、もっといいルートがあった事に気付きます。 でも、研究者の興味は次の峰に移っていて、気付いたもっといいルートを辿って再び登ることはしません。”・・だそうです。 つまり、もっといいルートを改めてトライするのは企業という事になります。 ちょうど今、ラスベガスで開催されている Consumer Electronics Show の報道を見ていると、有機EL はまだまだ “State-Of-Art” というか “上澄みプライス” ですね。 チャンスはこれから・・かも。

「中国の某企業を相手に特許侵害訴訟を起こすのに、先ずは米国で提訴してから中国で提訴して、牽制が効くようにした。」・・という事例の報告がありました。

「うちは“下町ロケット”と同じで、うちからしか調達できないのに大企業から継続取引の契約を渋られた。」・・という事例もありました。

「関連する幾つかの特許を束ね(バンドル)ても、纏め上げる企業になかなか出会わない。」・・という事例もありました。

どの事例も言いっ放しでなくパネリスト双方向のヤリトリがありました。 生産財マーケティングの視点(ニーズ視点)からは、シーズ側のエッジ状況はヒントになりそうな事が多いです。 スティーブ・ジョブズがいう未来の「点と点をつなぐ」って事になるんでしょうか、私は未来の点を“見よう”と心掛けています。

では、また。

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2012年1月21日 (土)

金属加工の凄い技術を知りました

idec(横浜市の産業支援機関)が主催する金属加工研究会で、凄い技術があると知りました。 精密金属加工を普通の工作機械で実現してしまう。

例えば、加工の途中でツール(エンド・ミルやドリルなど)を交換(ATCで)すると、同じ入力数値で切削しているのに微妙な段差ができてしまいます。 その原因であるツールの「振れ」を3つの要因すなわち「すりこぎ状の振れ」「同芯状の振れ」「機械の振動」に分けて検出し、それぞれに対策を読み込んだ(フィードバックした)加工制御をおこなうことで、高精度加工を実現する、そんな凄さでした。 しかもその「仕組み」を工作機械へのアタッチメントとして商品化してしまった。 (ところどころ特許(申請中)で押さえてあります。)

学んだところ、ひと昔前までの精密金属加工の要求精度は±10μmだったのですが、最近の要求は「+0、-5μm」という様に変わってきた、とのこと。 この要求精度だと、レーザー計測器の光束(プローブ?)の太さによる計測結果への影響までも考慮しなければならなくなるとのことでした。 (ツールの尖端位置がレーザー光束の太さで誤差がでる)

これで「コスト・ダウン」になるというのですが、因果が見えますか?

では、また。

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2012年1月20日 (金)

「下町ロケット」と「コブ・ダグラス生産関数」

「下町ロケット」を読みました。 感動の余韻が残っています。 フィクションですから 「あるある」 という箇所と 「ないない」 という箇所があるのは受け容れるとしてもなお、グッと心に押し寄せるものがあります。

ストーリーの中に、メイン・バンクの支店長が主人公(町工場の社長)に 「銀行に(融資先の)技術は判断できない」 「融資というのはビジネスだ」 と言うくだりがあります。 つなげると 「銀行が行っている融資というビジネスの範疇に(融資先の)技術を考慮することは不可能だ」 という言い分になります。 地元密着の地銀の、しかも大田区の支店長の発言としては 「ないない」 と思いたいところですが、「ひょっとして・・」 と思わないではありません。 見方によっては、理系人は文系人をどう理解するか、の課題かも知れません。

この銀行の支店長は経済学を学んだと仮定して、経済学では 「技術」 をどういうふうに見ているいるのでしょうか? 私が知っている唯一は 「全要素生産性」 という概念です。 これは 「成長会計」 という計量経済学の一分野に現れます。 この 「全要素」 の少なくとも 「一要素」 は 「技術」 です。(個人的には「一要素」どころか「ほとんどが技術」と思っています) その 「成長会計」 は 「コブ・ダグラス生産関数」 という理論を基礎にしている様にお見受けします。

「生産は資本と労働で為される」 という仮説でできてる 「コブ・ダグラス生産関数」 は:

 Y(生産量)=A(ある定数)×L(労働力)**α × K(資本)**β   但し、α+β=1

です。 (**は指数演算、何乗ってヤツ。 この方程式には変数がLとKの2つあり関数のYを含めると3次元じゃなきゃ表わせません。2次元の紙の上で表すためにある操作をします。)   そうして「労働力」と「資本」を温存して再合成した方程式を、横軸(X軸)変数に 「労働力」、縦軸(Y軸)変数に 「資本」 というグラフ用紙に描きます。 こうして描かれたグラフが 「等生産量曲線」 です。 この曲線は、第1象限のみで原点に凸、X軸とY軸が漸近線となる曲線になります

この等生産量曲線に経済学者が込めた思いは 「労働集約型と資本集約型のバラツキはあるだろうが生産量が一定なら全ての産業単位(企業や業界)はこの曲線の上にプロットされる筈だ」 と考えたのでしょう。 しかし実際にデータを集めてプロットしてみると、一つの曲線上には並ばなかった、・・のではないか。 どうやら生産は資本と労働だけが変数じゃないらしい、と経済学者は気付いて、つじつまを合わせる為に 「その他」 を用意した。 その「その他」に付けた名前が「全要素」だった、・・のじゃないでしょうか。

「その他」 にしても 「全要素」 にしても中味が何なのかを言ってません。 想像するっきゃありません。 生産に影響を与えて、しかも労働力でも資本でもないものとは何なのか? 前述の様に答えの一つが 「技術」 であることは間違いないでしょう。 ただ、それだけじゃなさそうです。 最近はやりの 「ビジネス・モデル」 なんかも入りそうです。 マーケティグ戦略なんかも。 なにせ経済学が言う「生産」には「市場価格」までは含まれていますので、競争優位で構築された市場価格も「アリ」です。 (市場価格を超えた領域は「消費者余剰」で、ネパールの王様がおっしゃる「国民総幸福(GNH)」の領域になります。 「お値段以上のしあわせ」です。)

私の知見の範囲ではありますが、経済学を学んだ人が理解している 「技術」 は 「資本以外、労働以外」 でした。 可哀そうに「下町ロケット」の銀行は町工場から忌避されてしまいました。  (そして町工場の資金調達はデット(借入金)からエクイティもどき(転換社債)へと入れ替わりました。)  最近は文科系のほうがパソコンやネットに詳しかったりするので、実態は刻々と変化しています。 ある工業薬品の問屋さん(日本橋本町)の社員の多くは文科系出身ですが、半導体素材で東南アジアの顧客をガッチリ掴んでいます。 原発報道の時に書いたブログ 「被爆でなく被曝」 でも言いましたが、みずから必要を感じて勉強するかしないか、・・に懸かっているように思われます。

では、また。

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2012年1月 6日 (金)

世界がガラパゴスに追い付いてきた

昨日(12-1-5)のNHKでベンチャー企業(株)モルXX(東証マザーズ上場)の社長さんが 「世界がガラパゴスに追い付いてきた」 という主旨の発言をなさってました。 私と同じ意見なので嬉しかったです。

平和ボケだからこそ、ワガママなオタクだからこそ、渋谷のギャルだからこそ、お客様は神様だからこそ成立する商品コンセプト。 そうしたマーケット・ニーズは日本でしか感じ取れないすごく尖がっていて貴重な環境です。 そこを起点とした産業は空洞化なんて なりようがないんじゃないでしょうか? そして、一歩遅れて世界が目を付ける。 ガラパゴス、頑張れ!

面白くなって来ましたね。 今どきの若いモンは・・・エライ!!

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2011年12月15日 (木)

薄膜分析測定を勉強して参りました

本日(12/15)、KSP(神奈川サイエンスパーク:産業インキュベーション施設)にあるKAST(神奈川科学技術アカデミー)主催の「KAST分析セミナー」で、2種類の薄膜分析測定システムを勉強して参りました。 1つは「蛍光X線分析装置 SEA6000VX」でSIIナノテクノロジー(株)製で通称 XRF、もう1つは「走査型X線光電子分光分析装置 PHI Quantera Ⅱ」でアルバック・ファイ(株)製で通称 XPSです。

私などは専門外で「どんな事ができるのかな?」ていどの野次馬なので、定員30名に 「満員だったらヤメとこ」 と遅れ気味に申し込んだら、はからずも受け入れて貰えました。 行ってみたら50人ぐらい参加してました。 元素記号が飛び交って、学生時代を思い出して、楽しかったです。 思わず 「水兵さんのリーベ(恋人)は僕の船」 が口を衝いて出てきました。

それぞれメーカーの方によるしっかりしたレクチャーがあって、そのあとKASTの施設へ行って2種類の分析装置と、試料の表面をイオンで掃除したりの前加工する装置類やら1世代前の装置やらを、見せてくれたり動かしてくれたりしました。 いたずらっ子みたいにトキメキました。

KASTは溝の口にある神奈川県の公設試の1つです。 他に、海老名に神奈川県産業技術センター(KITC)があります。 公設試は、高度・高価な試験設備・計測設備をそなえ、それを使いこなす専門の技術者を擁して、一企業では困難な分析(Analysis)や合成(Synthesis)を受託してくれます。 中小製造業なら、できれば使い倒すくらいに我がモノにして欲しい機関です。 KASTとKITCの違いは、なんとなく分かっていますが良く分かっていません。 KASTの方がより分析的で、KITCの方がよりシンセティック、エンジニアリング的な産業支援という感じです。 それとKASTには特許を仲介する(Technology Licensing)機能があったと思います。

メッキで鏡面状を作ったけど目視でやっと判別できる程度のポツッと小さな突起ができちゃった。 なぜできたのだろう? XPSで見てみるとメッキ皮膜の下に100ナノ程度の異物がある。 スペクトルからその異物は炭素が主成分で、カルボン酸が幾つか付いている様だ。 どうやら油脂が残っていた上にメッキしたらしい。 洗浄したのにこの油脂はプロセスの何処で付着したのだろう?・・・と、プロセスを改善する思考の起点が出来上がります。

ミクロにはこんな活用法になります。 勿論これだけではありません。 KASTのサイトをご参照くださいませ。  http://www.newkast.or.jp/

では、また。 E-mail: BZL12657@nifty.ne.jp

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2011年12月14日 (水)

台湾投資セミナーに行って参りました

本日(12/14)開催された神奈川産業振興センター(KiP)主催の「台湾投資促進セミナー」に行って参りました。 全体的アピールとしては「大陸中国へのゲートウェイとしての台湾」が訴求ポイントになっていたように受け止めました。

中国へ進出するなら、まず台湾に進出して人材を得て、それから大陸へ進出すればうまくいく、とする論です。 これはバブル崩壊の前(1980年代)から囁(ささや)かれていました。 今や中国の成長に陰りがでて、やや言い古された論ではあります。 正論だと思いますし、そうして上手くいった成功例を昆山(上海の西郊、蘇州の手前)で目の当たりに見て来ました。 台湾人に中国人を管理させればうまくいく。 台湾人に中国で知的財産権を管理させればうまくいく。 あれもこれも・・・、そうして「成功のゴールデン・トライアングル」が出来あがります。

しかし、日本の中小製造業が台湾に進出して大陸で知財を管理できるレベルの理系の人材を得られるかどうか、今一歩突っ込んで調べる必要があります。 2010-12月の当ブログで紹介した交通大学の修士生なぞは超一流クラスですが、裾野レベルも居る筈ですから。 セミナーのお陰で調べるための人脈は得られました。

日本の技術ベンチャーにとって台湾企業は面会予約さえ取ればトップが会ってくれるとの事。 ここら辺はアメリカ的です。 (裏を返せば、日本の大企業トップは・・・という事になります。)

思うに、日本での技術開発を 台湾での商品コンセプト開発につなげれば、ガラパゴス製品にはならないかも。 なぜなら、台湾では台湾だけで売れるモノを作ってもスケールメリットが得られず儲からないので、必然的にグローバル仕様になるから。 私はニッチな「ガラパゴス頑張れ!応援団」ですけど、ケースによっては使えるかも。

台湾の人口は2,320万人で、東京都+神奈川県ていど。 人口が少ないぶん国際的にならざるを得ません。 (シンガポールはもっと小さくて、日帰りで隣国へ行き来し、携帯の電波が隣国へ届くらしい) 台湾は外国語の教育が盛んで、英語と日本語ができる人も多い。 台湾のJETROと言われるTAITRAの方いわく「仕事のFAXは日本語でいいよ。回答は日本語で返ってくるよ」だそうです。

台湾の人たちは日本が大好きです。 それは東日本大震災で集まった義援金の額にも表れています。 そんな台湾人と組んでWin-Winの関係がつくれるのだったら仕事が楽しくなりそうですね。 ただし購買力平価での(為替レートでなく)1人当たりGDPは日本を少し越えたそうです。

では、また。

台湾貿易センター(TAITRA)東京事務所 http://www.taitra.gr.jp/

(台湾の)工業技術研究院(日本語サイト) http://www.taiwan.co.jp/maker.htm

追伸: 台湾の株式市場は大変活発です。 台湾で上場した日本企業もあります。 銀行預金よりも株式、という気分が充満しています。 好き嫌いは別にして、知っておくと役立つかも知れません。

追伸2: 馬英九政権になって、台湾と中国の間には「経済協力枠組み協定(ECFA:Economic Co-operation Framework Agreement)」が締結され(2010年6月)ました。  これによって関税が引き下げられたり、中国から台湾への投資マネーが逆流入したり、観光客が押し寄せ(アモイ対岸の金門島から始まった)たりして、人口比57倍を相手にした巨大な過渡的状況が発生しつつあります。 当然、変化にはチャンスとリスクが併存していることでしょう。

追伸3: セミナーではTAITRAが「台湾は国際見本市が多く、アジアからの集客も多い」とアピールしていました。 寡聞でした。 ボリューム・ゾーン商品(先端商品でなく)の出展が多いのかな?と勝手に想像しました。

追伸4: 台湾では相続税率が改訂され、最高税率が50%から10%に減税されたそうです。 10~20年といった期間では富裕層を引きつけ経済を刺激しますが、50~100年単位では階層の固定化を促がし、経済を沈滞化する恐れがあります。 パンドラの箱、開けちゃったんですね。

追伸5: レジュメによると、台湾の法人税は17%で、シンガポールと同じ。 香港は16.5%だそうです。 このままだと日本のハイテク中小企業はアジアからの草刈り場になりかねません。 もうなってるかも知れません。 しっかり貿易外収入(特許のロイヤルティ収入、カスタム設計の技術料、親会社としての配当金収入など)を回収しましょう。

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2011年12月12日 (月)

円建ての輸出

マスコミで円高が騒がれて、輸出というと「米ドル建て」と思いがちですが、「日本円建て」の輸出もかなりの割合にのぼっています。 日本から全世界向けの輸出で40%前後(統計期間で±2ポイント程の振れ)が、アジア向け輸出に限定すると50%(同±2ポイント程)が、日本円建てとなっている様です。 だから例えば中国の顧客が米ドル建てを希望しても、「当社は日本円建てでお願いしたい」とするのは非常識では全くありません。 ましてや日本円は国際通貨(米ドル、ユーロと共に)になっています。 建値通貨の交渉の落とし所に公式はありませんが、他の条件と総合的に、お互い対等にWin-Winになるように落とし所としましょう。

支払いスケジュールにもいろいろあります。 特注単品の生産設備などは、前払い30%、船積払い60%、現地SV完了払い10%(%値は例に過ぎません)の3段階で決済する場合もあります。 国内のいつもの「手形払い」と比べたら!!ですね。

中小製造業が初めて輸出する場合、前述の“対等のWin-Win関係”を前提とした交渉で、自社の強さが見えていなくて、いつもの癖でついつい下手(したで)に出てしまうというケースがあり得ます。 日本の中小製造業はもっと自信を持ってよろしいのではないでしょうか。

では、また。

E-mail: BZL12657@nifty.ne.jp

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2011年11月28日 (月)

姉妹ブログ「胸キュンな人々」はじめました

当ブログの姉妹ブログとして「胸キュンな人々」を開設しました。 どうぞお立ち寄り下さいませ。

http://route16c.cocolog-nifty.com/shyandcutepeople/

「松嶋工業経営ラボ」の記事のターゲットは中小製造業さまですが、この「胸キュンな人々」は“私基準”でして、読書や旅行といった趣味の領域で心が共振した事柄や見聞をUPしてゆきたいと思っています。

あえて「ラボ」と関連づけるなら、「私が興味を持つような事柄は やがて世の中に流行るかも知れないから 参考にしてね」 でしょうか。 新しい切り口の観光とか地場産品とかグローカル化とかで地域振興とつながったらいいな、の思いはあります。

ちなみに、初回UPは小説“火怨”の主人公・アテルイの足跡を辿る旅のレポートです。 坂上田村麻呂って、歴史のお勉強で聞いた覚えがあるかと思います。 その敵側のエミシ軍を率いていたのがアテルイです。 舞台は岩手県奥州市を中心とし、東北全域です。 これをご覧になったマニアックな旅人が一人でも増えて、復興の一助なるといいですね。

当「ラボ」の右バナーの下方に「ルート16産業回廊ネットワーク」という「リンク集」の欄がございまして、そこから跳べます。 そちらもご贔屓にお願い申し上げます。

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2011年11月15日 (火)

ワークマンは素敵だ

世の中に「セーフティー・インソール(靴の中敷き)」というものがある、という情報を捜しあてたので、久し振りに近所のワークマン(作業服・作業靴・作業用身装品ショップ)へ行ってみました。 ありました。 即、買いました。

「あそこならあるだろう」と推測して出掛けて、一発でドンピシャの商品に出逢ったので、嬉しくなってしまいました。 この中敷きは軽くてしなやかなプラスティック系の素材(EVAフォーム)ですが、厚さ0.5mmのステンレスが入っていて、万一クギを踏んでもケガをしない、という優れモノです。 インターネットで災害ボランティアの情報サイトを見ていて発見しました。

ついでにショップの中を見て回って、レインウェア上下と「流れる汗から眼を守る・汗ピタリ」という商品を買いました。 「汗ピタリ」はヘルメットや帽子のオデコが当たる部分に貼る細長い吸水パッドです。 「これは夏のゴルフにも使えそうだな」と思いました。 この「汗ピタリ」がゴルフショップで売られるようになるまでに何年かかるだろうか、観察してみよう、と思っています。

「セーフティー・インソール」も「汗ピタリ」も、現場のニーズに気付いて、吸い上げ、工夫する仕組みがないと商品化できないでしょう。 メーカーさん、お見事です。 これからもマーケティングを頑張ってください。 それとターゲットに合致した品揃えで顧客の期待にこたえてくれているワークマンさんも、すご腕ですね。

では、また。

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2011年10月25日 (火)

復興は奥尻に学び“スマート苫屋都市”でいかが

英語につづいて専門違いの“領空侵犯”です。 無責任な立場でしかも現地をまだ一度も訪れていない者のたわごとですが、いいとこ取りして下さい。

気仙沼の港に6mの防波堤をめぐらすのが県庁案だそうですね。 私の案は「スマート苫屋都市」です。 奥尻の復興ケースに学びました。 津波は怖い。 だけど海から離れては暮らせない。 そこの矛盾をどう解決するか? 「逃げる方法を確立して、産業資産は再建する」に徹したらどうなるでしょうか。

海岸線から徒歩圏の内陸(例えば海岸線から300m)に高さ5mぐらいの空中プラザが(海岸線と平行に)幾つも散在し、空中プラザへは階段と車いす用スロープで登れます。 空中プラザからは空中避難路がつながっていて、内陸の高台へ向けてゆるやかな坂を登って避難できます。 空中避難路は高台に近付くに従って合流し、徐々に路幅が広くなってゆきます。 空中避難路は道路の上空の空間を使うのがよいでしょう。

内陸とつながる幹線道路は両方向併せて3車線のアンバランス・レーンとするか、通常時2車線+2車線で緊急時山行き3車線・海行き1車線のリバーシブル・レーン・システムとします。 最少でも年1回は市民を巻き込んだ実践訓練をします。 3車線の場合は中央レーンを常時はゼブラ模様の不使用レーン、緊急時には“山行き専用”にする運用ルールを決め、周知し、やはり訓練します。

スマート」の部分は防災情報システムの徹底改良です。 名古屋の洪水では「台風で窓を閉めていたので防災無線放送が聞こえなかった」という不具合がありました。 「緊急時には緊急時ゆえに役立たないシステム」だったのです。 「詳しくはホームページをご覧ください」も、アクセスが殺到してつながりませんでした。 「役立てたい時だから役立たないシステム」という側面があります。

私は、携帯電話のショートメール(メールアドレスでなく電話番号に送信する)と基地局(場所が特定できる)の組合せで、携帯電話会社を巻き込んで自治体がキメ細かい特定情報を流すことに、大いなる可能性があるのではないか、と考えています。(地震のP波警報には既に使われています) 但し、「キメ細かい特定情報の提供」は、何回のもFS実用化研究)を繰り返さないと名古屋と同じレベルに留まるでしょう。 提供されるメッセージに「避難指示は○○地区“の一部”」とか「○○地区、“その他”」とかが混入していたら途端に緊急メッセージとしての完結性を失い、受信者は行動に移すことができません。 だからFSで使い勝手を改善してゆきます。 自治体や企業が使うサーバーは、クラウドにしておけば水没しても被害最小にできるでしょう。

苫屋」の意味は、海岸線の低地には産業施設をメインにして、居住区は高台をメインとし、マジョリティは毎日通うスタイルの半・職住分離都市です。 歌謡曲「石狩挽歌」の時代コンセプト(例:浜の番屋と高台のニシン御殿)に、近代的な情報都市のコンセプトを重ねます。 自然に対する畏怖と、科学技術の可能性を抱き合わせます。 そりゃあ、低地に居住する人も出て来るでしょうし、高台に工場をつくる人もいるでしょうよ。 それはそれぞれのリスク感覚の自由/主体性に任せたらいいんじゃないでしょうか。

自然には自然で。 “逃げる”というわれわれの動物本能を助長する知恵を出し合いませんか。 「人命は全力で救うが、産業設備までは救いきれない。 永らえた人命がもたらす無形資産(知識・知恵・ネットワーク)から有形資産は再建の道もあろう。 愛着ある設備もそれなりに経年劣化するものだし。」という視点です。  いかがでしょうか?

領空侵犯して済みません。 では、また。

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2011年9月30日 (金)

英会話のオンライン・レッスンで円高を享受

ご無沙汰してます。 ここしばらく国内のプロジェクト型のお仕事でピークが続いてましたが、やっとオフになりました。 またポツポツとブログを書きます。

今日の話題は「オンライン英会話レッスンのご紹介」です。 東南アジア進出を目指す中小製造業の社員教育・自己研鑚にオススメです。

結論を先に言いましょう。 「英会話 オンライン」でググッてみて下さい。 (そこに現れる「オンライン・レッスン」の業者選びは自己責任でお願いします。) 英会話のオンライン・レッスンの向こう側にいるのは今現在、外国に居るナマの先生です。 スカイプを介して、先生と生徒が顔を見ながら、マン・ツー・マンのレッスンができます。 それも円高のお陰か、安いんです。 講師陣にはフィリピン大学の卒業生なんて方々も居て、平均的な “東南アジアの英語” に馴れる機会が得られそうです。(フィリピン大学はフィリピンの東大。タガログ語で大学の授業は成り立たないらしく、大卒は英語ができて当然。) 実は私の身内(会社員4年目)が始めました。

「東南アジアに工場進出したいけど、先遣隊がいない。 英語が喋れる社員がいない。」 進出ありきは容認するとして、そんな時に備えて今、何から手を付けますか。 「バンコク郊外の工場団地へ」 と決めてかかるんだったら、誘致側のアチラさんが日本語を喋れる職員を付けてくれたり、いろいろサービスしてくれるでしょう。 バンコク市内には日本人経営の代書屋さんも有ります。 ただ、工場進出はそれだけで完遂できるわけじゃないし、バンコクしかないわけじゃないし。 工場立ち上げのあらゆる場面を想定すると、その場凌ぎでは済みません。 やがてある程度の人員を送り込む場面がやってきます。 その時へ向けて準備する必要があります。

実は多くの社員さんは「英語が喋れない」のではなくて、自信がなくて「そばに他の日本人が居ると、中途半端な英語を喋るのが恥ずかしい」のではないでしょうか。 私もそうでした。 それを克服するには “下手でも喋れば通じる体験” をして、下手なりに自信を付けることです。 鶏が先か卵が先かなんて躊躇してないで、喋り始めればだんだん上手になります。 そこで “喋ってみる” のに、「オンライン・レッスン」が取っ付き易いし、料金も安いです。 いったん「下手なりでいいんだ!」と分かって自信が付けば、工業系の会話は “図面” や “現物” が助けてくれます。 それを「指さす」のも英会話の一部なんですよね。 オンライン・レッスンのカメラに製品サンプルを映して指さし、勇気を出して「ディス!」と言ってみましょう。 画面の中の美人講師がほほえみを返してくれるでしょう。 そのほほえみがあなたの自信と勇気になります。

ところで、「英語ができる従業員に仕事を教える」 か 「仕事ができる従業員に英語を教える」 かは言わずもがな、でいいですかね。

では、また。

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2011年7月 4日 (月)

“原発はこんなに安い”で計算外の社会的費用

どこぞの機関が、原発と他の発電方式のコスト比較を改めて公表して、「今後の議論に役立てて下さい」という事らしいです。 比較するにはベース(基準)を合わせなければ比較になりません。 「家庭(や事業所)に負わされる電気料金をベースにして比較しましょう」というのは福島事故以降、国民は「ベース合わせがフェアじゃなさそう」と気付きはじめています。 じゃあどこの所のコストがフェアじゃなさそうなのか、は未だはっきり見えてきていません。

ただ、現段階で「ここら辺がフェアじゃなさそう」と言えるのは、ある確率で原発事故が起こるのは想定できる事実になったのだから、その確率で発生する①災害出動のコスト、②住民の苦痛コスト、③農作物などの産業被害、④汚染された土地が何十年も使えなくなる損失、⑤生活と産業のリカバリーのコスト、⑥失われた期間の機会損失などで、これからは発生確率を考慮して原価に組み込んでから比較しなければなりません。 他にも気付き難いコストは、政府がそれぞれのエネルギー源の開発に投じていた補助金等の額も電気料金には含まれていなかったでしょう。 原子力系の外郭団体の維持コストも然りです。 循環型エネルギー開発への補助金は、原子力に比べて「不満が出ない程度」に盛り込んであったそうで、どちらにもフェアーになるように扱いましょう。

この様に、コストが見えない程に浅く広く社会に賦課されているのを「社会的費用:Social Cost」と言います。 公害被害なんかもかつては社会的費用だったのですが、企業の社会的責任(CSR)が進んで、ゼロ・エミッションなど設備改良が進み、企業が原価で負担するようになりました。 ふつうの企業は競争に曝されているので、あまりお行儀の悪いことは出来ないように市場原理が働きます。 電力会社は地域独占で市場原理が働かないので、半分資本主義・半分社会主義のお隣の大国みたいになって、政府(経産省)の監視下に置かれています。 今は「ベースをフェアに合わせる」のをしっかり監視しましょう。

企業のコスト(原価)もベースがいろいろあります。コストに対応して収益の側もいろいろあります。 ある製品の【材料費+外注加工費=変動費】だけをコストと見れば、それに対応する収益は【付加価値】です。 【変動費+工場間接費(固定費)=工場原価】をコストと見れば、それに対応する収益は【営業総利益】です。 その後に【営業利益】、【経常利益】、【税引き前利益】とつづきます。 例えば、A社の製品のコストとB社のコストを比較するとき、A社のコストは変動費だけで表示し、B社の製品は工場原価まで含んで表示したら、フェアな比較になりません。 こんな当たり前の原理原則が、発電コストの比較のときに守られているかどうか、はなはだ怪しいです。 なにせ核廃棄物の処理を未来にツケ回ししようとしてたんですから、少なくとも“お便所のコスト”は計算外だった事は明白です。 今は新たな事実が発生して過渡期にあり、計算に入れられる費目もポツポツ増えつつあるように見えます。

では、また。

メール:BZL12657@nifty.ne.jp

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2011年6月20日 (月)

好ましくない効果:Un-desirable Effect:UDE

福島の原発事故の原因調査に「失敗学」の学者さんが起用されました。 経営工学の分野では、失敗の分析手法に“FMEA”と“FTA”があります。 FMEA=Failure Mode and Effect Analysis で「故障モードとその影響解析」です。 FTA=Failure Tree Analysis で「故障の木解析」です。 どちらも JIS で定義されている既知の手法で、原因と結果をつなぐ因果関係図を作って分析や対策に使います。 分析の対象は過去でも未来でもいいのですが、未来の「事故の予防」として使おうとすると、因果関係図を作り上げるのに関係者の想像力を総動員しなければなりません。 そこでは「故障」の事を「その発生が好ましくない事象」と表現されているみたいです。(「みたい」と言うのは直接 JIS を参照しておらず、又引きなので。アバウトをご容赦。) この「好ましくない事象」という持って回った思わせぶりな言い方はどこかで聞いたことがある。 どこで聞いたのだろう?・・と考えて、思い当たりました。 「ザ・ゴール」です。

「ザ・ゴール」という本は、私が中小企業診断士を目指して勉強していた頃に流行っていて、当時の受験生にとっては必読書でした。 その第2弾「ザ・ゴール・2」だったと記憶しますが、その中で「仕掛品が滞留」したり「余剰在庫が発生」したりの事を「好ましからざる効果=Un-desirable Effect=UDE」と呼んでいました。 当時、不思議に思ったものです。 何で作者(エリヤフ・ゴールドラット博士)はここに Effect という言葉を持って来たのだろう?と。 で、私が自分を納得させたのは次のとおりです。 英語には “Cause and Effect” という成語があって、Effect と言えば Cause が起想されるようになっているんじゃないか。 Cause(原因) への繋がりを想い起こさせるには Falure とか Accident とか Result とかじゃダメなんじゃないか、ってことです。 ありそうな仮説が得られると、この持って回った言い方に妙に愛着が湧いてきました。

「失敗分析」にせよ「ザ・ゴール」にせよ、良い因果でも、悪い因果でも、過去の因果でも、未来の因果でも、「どれにも使える汎用性のある因果分析手法なんだよ」・・をアピールするのに適した客観性・汎用性のある言葉を探して工夫している様子が見て取れます。

因果関係図では、AND条件を And Gate と言って“D”みたいな記号を使い、OR条件を Or Gate と言って“三日月”みたいな記号で因果をつないでツリー図を作っていきます。 「不良品の出荷」という “好ましくない Effect” を避けるために、「工程ごとにチェックして、最後に出荷検査をしてOKなら出荷」という “Cause” を作り込みます。 それぞれのチェックや検査が独立して行われていれば、AND条件が効いていて不良品が(見逃されて)出て行く確率は (見逃し確率の掛け算で) 限り無くゼロに近づくのですが、時として将棋倒しに総崩れしてしまうことがあります。 例えば、期末ギリギリに大きい物件を出荷しようって時、その物件の売上が計上できるか否かで当該営業期の黒字か赤字が決まるのを従業員全員が薄々知っている・・こんなな局面では、チェックプロセス相互間の独立性が担保できなくなってしまうかも知れません。

雰囲気に流されてしまう。 “KY”は「空気が読めない」ですが、独立性を保つには「空気を読んではいけない」ってことになります。 かつて政策が「原発推進」となった時に誰かが「原発は国策だよ」とささやいたら、チェックが掛かり難くなってしまい、AND条件が総崩れになってしまった・・のかも知れません。 それは原発推進派にとっても不幸なことでは。 それにしても「はやぶさの帰還」も「女川原発のサバイバル」も、原因は技術者が親心で仕組んだ成功への“OR条件”だった様です。 何たる違いでしょうか。

では、また。

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2011年4月26日 (火)

火事場どろぼう、花どろぼう

企業経営の書籍や資料に目を通していると「セレンディピティ:serendipity」という言葉に遭遇することがあります。 「社長の運がいい」みたいな意味で、およそ学問とは言い難いのですが、でも無視できない、不思議な概念です。

火事場どろぼうと言えばどんなに卑劣な行為か、日本人にはすぐ通じますよね。 特に、震災や津波で打ちひしがれた人々から、さらに希望を奪うような行為には嫌悪感をもちますよね。 たとえ30%でも貰っておいて感謝しないのは自己の信条に反するから、黙って「有難う」と言いますけどね。

話は変わって、ある町工場A社の社長はとても優しくて誠実な方です。 世の中リーマン不況が尾を引いていて、A社の顧客筋の設備商社B社は会社を清算することになり、従業員を手放すことになりました。 その従業員CさんはA社の社長を慕ってB社からA社に移ってきました。 その時CさんはB社の顧客だった中国のD社との人脈を持って移ってきたのです。 やがて中国のD社からまとまった注文がA社に舞い込むようになって、A社はリーマン不況から脱出のメドが見えてきました。 A社の社長は運が良かった、と言えばその通りですが、幸運を招き寄せる「何か」を持っている、とも言えるのではないでしょうか。

ただ言えるのは、火事場どろぼうする様な経営者には、こういう幸運は舞い込まないでしょうね。

一方、花どろぼうというのは、火事場どろぼうとは対極で、何かほのぼのとして可愛くて、「許す」のが前提の清濁併せ呑む心のキャパが滲み出ていて、いい言葉ですね。

では、また。

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2011年3月14日 (月)

被爆でなく被曝

大変な災害が発生しました。 マスコミも冷静とは言いがたい対応です。 特に勉強不足のアナウンサーが原子炉の危険な状況を専門家に質問するシーンなどは、人選の不適切さを感じる場面が散見されます。 その点、日本テレビのMYアナウンサーは良く理解なさって専門家とヤリトリなさっています。 HPによると文学部出身でプロレス実況がお得意なようですが、原子力発電でも素晴らしいMC振りです。 文系・理系の差ではなく、学ぶ姿勢の差でしょうか。

そうした中で、このまま外国に伝わって欲しくない「変換ミス」があります。 それは放射線の「被曝」を「被爆」と変換ミスして放置することです。 被曝は be exposed to radiation <放射線に曝(さら)される>です。 被爆は be bombed <爆破/爆撃される>です。 特にWebメディア上の変換ミスが間違ったまま自動翻訳で外国に伝わると、かなり深刻な誤解となりますし、追っ駆け修正が極めて困難です。 こんな状況であればこそ、冷静沈着に変換して欲しく希望します。

その瞬間瞬間の被曝の強さは「シーベルト毎時」または「時間当たりシーベルト」で、それを時間でカケ算した被曝量が「シーベルト」という単位ですね。 通常は「マイクロ・シーベルト」や「ミリ・シーベルト」で呼ばれている微量な値が扱われている様です。 レントゲン1回でどれだけというのは被曝量であって、被曝強さではありません。 例えば、被曝強さ20ミリシーベルト毎時1時間続けて被曝すると被曝量が20ミリシーベルトになりますが、6分間だけ被曝したら2ミリシーベルトになります。 TV報道では被曝強さの数値被曝量の危険性の数値に照合して(単位が違い照合できない)モノを言っているフシがあって、視聴者を誤解へ誘導しかねない場面も見受けられます。 また、あるTV番組の解説者が「昨日までマイクロだったのをミリで言う様になったのは、数値を小さくみせようとする意図が・・・」とおっしゃってました。 メガ・キロ・ミリ・マイクロの対数スケールの世界にいると、マイクロとミリの世界を往復するなんて日常ですが、そうでない世界もあるのですね。 TVキャスターが、照合できない異なる単位どうしをムリヤリ照合して語気を荒げ、そのたび専門家が柔らかく訂正する場面が繰り返されていたのが気になりました。

これだけの大事に計測単位の話に終始して申し訳ありません。 ここ数年の間に高橋克彦の歴史小説「火怨」と「炎立つ」を読んで、アテルイと藤原経清が好きで好きでたまりません。 当時から東北は黄金の国<エル・ドラド>でした。 ふたたび復興され、暖かい人柄とともに叡智を集めた繁栄がもたらされることを願っています。 また、その草の根で一助になれればと切望いたします。

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<女川原発を褒めよう>(後日追記しています) 同じ津波に襲われながら女川原発(東北電力)は問題が発生していないようです。 TV報道は問題の福島第一原発がほとんどですが、「なぜ女川は問題ないのか?」を解明すれば、福島第一の問題点・その原因に迫れるかも知れません。 東京電力は「見通しが甘かった」と原因に言及していますが、それに留まらず「なぜ甘い見通しになってしまったのか?」と、なぜ、なぜを繰り返して(トヨタ方式)、真因を掴まないと、同じ誤ちを繰り返すことになります。 その為にも女川の成功要因との比較は重要と思われます。

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2011年2月23日 (水)

貸借対照表は誤訳?簿記は名訳!

「貸借対照表」の元になった英語 Balance Sheet の Balance には“均衡”の意味と“残高”の意味の両方あって、会計用語としては“残高”でしょうね。 であれば、Balance Sheet は“残高一覧表”といったスッキリした訳になります。 これを訳した明治時代の学者さんは、B/Sの現物と Balance Sheet という名称を前にして「何でこれが“均衡”なんだ?」と悩んだんでしょうね。 悩んだあげくに貸借対照表の“対照”のところに“均衡”の意味を滲ませてつじつまを合わせた。 ご苦労さまでした。 文明を移植するってことは、この手の試行錯誤の連続だったんでしょうね。

一方、「簿記」の元になった英語は Book Keeping です。 こちらは発音と意味の両方をうまく漢字に置き換えられて、名訳と言えるのではないでしょうか。 Book Keeping、ブッキーピン、ぶっキー、簿記。 こういう名訳はぜひ漢字圏で共有してほしいものですが、幸いにもカシオの電子辞書の日中辞典によると共有されているようです、もちろん簡体字で。 発音は <buji> となっちゃって残念ながら Book Keeping の発音からはちょっと離れちゃったですけどね。

では、また。 E-Mail: BZL12657@nifty.ne.jp

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2011年1月26日 (水)

特許流通セミナーに行って参りました

国際特許流通セミナー2011に行って参りました。 お台場の日航ホテルで、24日と25日の2日間に亙り、19のパネルディスカッションや講演がありました。 私は時間帯が重ならない8つのセッション・講演にフル出席しました。 「特許流通(Patent Licensing)」がタイトルになっていますが、特許の形をとらない発明・ノウハウ・ナレッジなども含んだ知的財産の全般がテーマです。

中小製造業コンサルの私からみて一番参考になったのは、<B3セッション>Sプレスサービス(株)さんの「プレス機メンテ業から試作開発業への展開」でした。 (同セミナー資料を参照させて頂いてます) 

多様なメーカーの多様なプレス機を修理する典型的な労働集約型・高齢者中心で3K職場の5~6名の生業だった。特許には無縁と思っていた。  ある日、特許流通アドバイザーさんから提案があってM社の特許(プレス修理技術)のライセンシーになり技術移転を受けた。特許に無縁と思っていたので大きなインパクトだった。それからは自社でも特許や商標登録を取得した。  これが契機となって、移転技術の受け入れのみならず社内に既存の修理技術を共有化することが定着しはじめた。 (ナレッジ・エンジニアリングで言う、暗黙知の表出で形式知化が実行された、と理解されます。S社さんの場合どの様な「形式」なのかは不明ですが、一般的には紙《文章・図・写真》、動画《音声付き》(以上はデータ化が可能)、現物サンプル、現場経験など)   修理技術が蓄積され共有化されて、(修理より難しい)改造やリニューアルの仕事が提案・実行できるようになった。この蓄積こそ当社の知的財産である。  今では「こういうことが出来ないか」という期待を込めた引合いが来て、開発や試作の比重が増えた。「高速増殖炉・もんじゅ」に使われるプレス機に至るまで。  労働集約型から知識集約型に変わり、若い社員が増え、社員159名中117名が30歳代以下である。 ・・・と、とても明るい社長さまでした。

このブログで以前、「(マイケル・ポーター教授のいわゆる)バリューチェーンの最後(消耗品やメンテ等)は終点ではなく、市場(顧客層)を挟んで、バリューチェーンの最初(商品企画や開発等)と円環状に繋がっている」と申しました。 また、既存事業から新規事業へ拡大するとき事業シナジー(共通点)が必要ですが、「顧客層が同じというシナジーが最も堅実です。 S社さんの例はバリューチェーン円環論とシナジー論にそのまんまなので、特に印象的でした。 ものづくりの海外流出を危惧する風潮はごもっともですが、流出しづらいのがこれらの「市場(顧客層)がらみ」のリンク(鎖のひとつぶ)で、スマイルカーブの両端でもあります。 世界一うるさい買い手(=日本国内のB2B顧客)へ供給するメンテと開発試作は海外流出が少ないし、海外からの参入も考えづらいです。 S社さんはそういう順風の戦略領域に陣を張れたんですね、特許をきっかけに。

もう一つ印象的だったことは、特許データベース(DB)の広告効果です。 特許を取得することで特許DBに公開され、潜在顧客がそれにアクセスし、問い合わせや引合いが入りビジネスに繋がった、というケースがあちこちのセッションで“ついで”みたいにつぶやかれていました。 特許がマーケティング手段にもなっている、ということで、これは生産財では特に“使える”のではないでしょうか。 現在、特許DBへのアクセスのおよそ半分は中国・韓国・台湾からと仄聞(そくぶん)します。 「だから真似られると思え」というのはどこかで聞いた話ですが、「だから特許をアジア向け広告に使え」という発想もアリではないでしょうか。 だったら特許申請書に使う文言をアクセスされ易いワーディングに工夫する(SEOする)、さらには、特許申請書はコピーライターを噛ませる、なんて発想もアリなんじゃないでしょうか。

最後に、特許プールではなくて「関連特許を買い取り束ねる会社」というのが現れていました。 経産省の子会社みたいなポジションですが、やるじゃないか、と思いました。

では、また。  

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2010年12月15日 (水)

「工業英語」の記事、ぜひ見てね/台湾の大学

英語が苦手で、という方、今日(2010-12-15)の日経の朝刊の最後のページ、「文化」欄にある“「工業英語」のすすめ”鈴木直樹さんの記事が素晴らしいですから、ぜひお読みください。 サブタイトル“高校で国際化担う人材育成、民間人校長が奔走”となっています。

http://www.nikkei.com/news/article/g=96959996889DE3EBEBE1E5、E6E6E2E3E6E3E0E0E2E3E29091EAE2E2E2

上記のサイトでも最初の部分だけ読めます。 記事全文を読むには、すぐにコンビニかキヨスクへ行くか、後日であれば図書館ですね。 日経Web版(無料・有料)に登録する手もありますが・・・。

何年も英語を勉強してるのに英語が話せない、そういう人は“英語で何を話そうか<What to speak>”を持っていらっしゃらない人が多い、と感じています。 英会話教室で英米人から「挨拶のしかた」「道の聞き方・教え方」<How to speak>を習ったって、そんなもん誰だって直ぐに忘れちゃいます。 そんな場面に遭遇しないし、真剣に切迫していないし。

ところが工業英語には英語を勉強する具体的な目的と迫真の場面、つまり<What to speak>があって、単語1つを用意するか用意しないかが、その日一日の仕事が進むか進まないかに関わってきます。 また工業英語を使う場面には、指(ゆび)させば分かる対象物(ワーク)、もしくは工具、もしくは工作機械、もしくは図面上の形状がそばにあって、それらモノそのものもコミュニケーションの一部を構成していて(non-verbal communication=非言語コミュニケーション)、コトバを補完してくれるので、臆病にならなくて済みます。 「~したい。~させたい。」が有ればこそ、その意思を伝えようとする工夫が涌いてきます。 鈴木さん、ありがとう。 工業高校生のみなさん、がんばってね。

<台湾の大学> 10月中旬に台湾へ旅行しました。 昔の独身寮(東京)仲間とのゴルフ旅行だったのですが、遊びだけじゃあ勿体ないと、仲間を桃園空港で見送ってから単独、新幹線で南へひと駅の新竹へ行き、科学園区探索館(Science Park Exploration Museum)や国立交通大学を見学してきました。

このエリアは、まるで米シリコンバレーのスタンフォード大学の周辺みたいな雰囲気でした。 街のあちこちにハイテク企業の看板があって、日本企業では真空技術のUV社の看板がありました。 台湾は半導体や液晶のメッカで、真空薄膜技術との関連でしょう。

交通大学ではカフェテリアで一服。 カフェテリアはイトーヨーカ堂のフードコートみたいに、中央に多数のテーブル席があって、周囲をヌードル屋・ハンバーガー屋・ホットドッグ屋・定食屋などが取り囲んでます。 ホットドッグとコーラを買って食べていると、やはり一人で軽い夕食を摂っている学生さんが居て、許しを求めて同席しました。 修士課程生でした。 世間話をしました。 親の支援で学業を続けていることに感謝し、台湾内で就職したい、由。 米国も大陸も興味なさそうでした。

台湾新幹線の南の終点は左営駅で、地下鉄に乗り換え高雄市内へ。Dscf2463  ここには中山大学があります。 中山は国父・孫文の別名です。 ここでも学生さんと世間話をしました。 学部学生のうちにしっかり企業インターンをやってるそうです。 

実はこの大学めぐり、台湾の工業高校を訪問して人脈の端緒を見付けたかったのですが、ネットで工業高校を捜し当てることができず、大学に変更したものです。 日本の工業高校と台湾の工業高校を仲人できたらな、と思ったわけです。 またの機会を待ちます。

では、また。

E-mail: BZL12657@nifty.ne.jp

追伸: 台湾で工業高校は、○○高級工業職業学校、というみたいです。日台連携はいくつか事例がある様です。

追伸2: 2011-8月になって佐藤直樹さんの「工業英語」をAmazonで買いました。 Amazonの通販サイトの検索に「工業英語Basic Book」と入れて検索すると出て来ます。 発売元はコロナ社、編集/発行所は社団法人全国工業高等学校長協会、鈴木直樹さんはこの本の編集委員長で、刈谷工業高校の校長先生でもいらっしゃいました。 定価¥714円(税別)でCD1枚付きです。

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2010年10月21日 (木)

ISO9001“自己宣言”挑戦のおすすめ

長文になりそうですので最初に要約しますと、中小の工場でもISO9001品質マネジメントシステム(=QMS)の“自己宣言”なら何とかなりますよ、挑戦してみてはいかがですか、お客様企業と価値観を共有できて信頼されるようになりますよ、という主旨です。  ここで言う中小とはこれまでISOを諦めていた規模(15名前後~)でも、自己宣言ということは第三者の認証機関によらない第一者、つまり自己適合宣言を目指すということ、挑戦ということは99%完成でも適合を宣言できませんから挑戦し続けるということ、こんな意味を込めて申し上げています。

ISO9001は“品質”に名を借りた経営管理(マネジメント)の国際標準です。 お客様企業からしっかり管理できている会社なのかどうか見分ける目安になっています。

ISO9001:2008年版は「“認定証”という看板が欲しいのか、実力を付けたいのか、自分で決めろ」とまでは迫っていませんが、近いニュアンスが冒頭の「序文 0.1 一般」に書かれています。 自己宣言を選ぶ場合はとりあえず“実力を付けたい”に覚悟を決めます。 認証機関を使わないぶん安いですが「認定証」は貰えません。 ISOという看板が欲しいのであれば、「ISOに挑戦中です」という看板でも嘘ではないし、それでも解ってるお客様は「おっ、本気だね」と評価してくれるでしょう。

自己宣言のヤリ方はISO/IEC17050に書かれていて、第一者(供給者)、第二者(使用者(つまり顧客企業:筆者注))、第三者(認証機関)のうちの第一者、すなわち供給者によるISO適合宣言はこうやりなさい、が書かれています。 JISでは「JIS Q 17050-1」と「-2」に該当します。

2000年版以降(2008年版含む)の新しいISOはとても柔軟になっていて、「基本は“自分で決める”だよ」と読み取れます。 前述の「序文 0.1 一般」には『“自社の戦略でQMSを設計・実施するのが望ましい”、“画一化を意図していない”、そのQMSは“規模《他にもa)~f)と多々あり》の影響を受ける”』と書かれています。 だから中小は中小なりの規模や業態に合ったQMSを選択・構築していい、というより“望まれて”いるのです。 ISOが初めの頃、9001、9002、9003と業態別に別れていて箸の上げ下ろしまでウルサかったのが、新しい9001に一本化されて、多様な業態を吸収する必要からか、間口が広く柔軟になったのでしょう。 古い堅いISO9001で大企業を指導した方で切替えがまだの方が居るかも知れません、ご注意を。 昔のように“重ったるい”ISOではなくなったのです。 自分で選んで決めたシステムを自分で守る、さらには継続的改善をしてゆく、ことが新しいISOのポイントです。

例えば「計測機器の校正」も要求条件の範囲内で自分で決めます。 昔ならいちばん重ったるくて時間もお金もかかった箇所です。 「7.6 測定値の正当性が保証されなければならない場合」に該当するかどうかも、自分で決めた上位目的「5.3 品質方針」や「5.4.1 品質目標」に照らして自分で決めます。 例えば、「当社の製品では、外形寸法を許容公差で計測するコンベックス尺は、三者比較法で目視の誤差が無いことを確認すれば十分である」と自分で決めたら、その誤差確認の記録を残すシステムとします。 こういう選択・決定をすると、古いISOしか知らない人から茶々が入る可能性があります。

「実力を狙う覚悟」とは、その茶々を柔らかくはね返せるだけの勉強をすることでもあります。 それにはISOの原文に接することで、解説本は程々に読みます。 また「自己宣言」ということは、自分が自身の“至らぬ所”を知っている訳ですから、内部監査して「ハイOK」という訳にはいきません。 設備の点検ルールなどは自分で決めてもついつい後回しになってしまいそうです。 冒頭で「99%完成でもダメ」と申したのはその事です。 むしろ認証機関よりも厳しいかも知れません。

そのようにして御社が「ISO挑戦中」モードに変わると、お客様企業と“共通のコトバ”が増えてきます。 それも狙いの一つです。 お客様から御社へとコトバが通じるようになって、共通の価値基盤や価値ベクトルを“理解してくれてるな”と確認でき、これまで以上に信頼して頂けるようになります。 逆に、無理難題を押し付けてくるお客様にはISOを盾に諌めて、リスクを回避しロスを最小化することもできます。 余裕ができたら第三者認証に切り替えてもいい訳です。 「挑戦中」へ挑戦、いかがでしょうか。

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2010年8月24日 (火)

中国、No.2の大学から採用すれば長持ちする?

2年半前3ヶ月弱の上海出稼ぎにつづいて、今年は大連に行って参りました。 5月末~6月初のアカシア(槐花)祭り期間中、3泊4日で燃油サーチャージ込み3万ウン千円の激安観光ツアーでした。 製造業コンサルをしていると中国との間合いというか肌感覚というか、を覚醒させておかねばなりません。 と、格好付けたものの、今回のツアーは安さに魅かれた下見でした。 <写真は特急アジア号を牽引した機関車パシナの静態保存(C)工房Nishi>Img_0875_3

帰国して、かつて大連の工場を立ち上げたAさんとお会いしたとき、私から「ツアーの夕食を抜け出して中心街にある某理工系大学のキャンパスへ行ったけど、もう暗くて大学生と話ができなかった」と旅の思い出を話しました。 するとAさんいわく、「あの大学の学生を多く採用したけど、結果的に当たりだったね」と仰いました。 どういう事か訊いてみると、当時、大連に進出した日系工場は、街外れに広大なキャンパスを持つ理工系No.1の大学から競って採用した。 進出が遅かったAさんの工場は理工系No.1の大学から採用できず、止むなくNo.2の大学から多く採用した。 数年してみると、よその日系工場ではプライドが高くて辞める学卒者が多いという情報が入ってきた。 ところがAさんの工場の学卒者は定着が良好で、ワーカーの評判も良く、育成の甲斐がある・・・という事でした。

この一例だけで一概にどちらがどうと決め付ける訳にいきませんが、その某大学で見た掲示板の企業インターン生募集やらの現地での肌感覚と照らし合わせると、それなりの納得性はあります。

では、また。

Mail: BZL12657@nifty.ne.jp

<大連で気付いた事>・・・(後日、追記しています) 「日本語人口が濃い」の実感: 金州区でぶらっと入った画廊のご主人(アラ50歳男)が日本語ペラペラでした。 万拶街で Excuse me と道を尋ねた相手(40歳代男)から日本語で回答が返ってきました。びっくりしました。 年格好からして戦後世代の筈なのに。 タクシーには3回乗りましたが全員日本語できず、漢字で筆談でした。 サンプル数が少ないですが、日本語率40%です。 もちろん添乗員は日本語できますが、ランダム性が無いので除外します。 最近の日経新聞(9月上旬)の特集記事「新しき古都大連」に拠ると、かの周恩来首相が大連を日本語拠点にした由。 現市長(大連市共産党委員会のエライ人)は、近年、小学生から日本語を必修にしたとか。(裏が取れていません) 

大連がある遼寧省を含む東北3省(吉林省・黒竜江省を加える)には、朝鮮族、蒙古系、旧満州系などの日本語と同じ文法体系(ウラル・アルタイ語系言語)を持つ、あるいは持っていた民族が或る程度の密度で居住している様です。(と言っても漢族が圧倒的に多いらしい) 中国政府は朝鮮族域内で朝鮮語の教育を認めていると聞きます。 一方、大連での日本語教育は外国語としてでしょう。 まとめると、大連はかなり多民族でインターナショナルなエリア(神戸や横浜の様に)であって、唯我独尊的に爪先立った印象から一歩抜け出した、大人感が漂う印象です。 業種的にも、労働集約産業から脱しようとしていて、IT産業やアニメ制作など知的産業へのシフトを進めています。  数年前私のPCのHDDが壊れて、知らぬ間にデータをバックアップしてくれていたN社のウィルス対策ソフトのコールセンターが大連でした。流暢な日本語で丁寧に対応してくれた方の名前はキムさんでした。 朝鮮族の方かも知れません。 

では、日本の中小製造業から見た大連の魅力は何なのか?は、次回訪問の課題です。 仮説としては、中国を市場として見た場合の生産財マーケティングの戦力としてのポテンシャル、といった辺りでしょうか。  上海周辺の成長が頭打ちになって、東北3省は今後中国の成長センターと目されている様ですから、生産財の需要が嗅ぎ分けられる理工系の素養があるセールス・エンジニアを、ウラル・アルタイ語系のバックグラウンドがある大連で育てる・・・なんてシナリオが有り得るのではないかと感じています。 中国の製造業は MADE IN JAPAN の生産財を信頼してくれ嗜好してくれている様です。 そして、顧客価値は思わぬところにありそうです。

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